フィールドサービスは世の中になくてはならない役割の1つです。

しかし、フィールドサービスを展開している多くの企業には、業務におけるさまざまな課題が存在します。

 

そこでこの記事では、フィールドサービスが掲げる現状の課題を5つ解説します。

現場での業務効率化について理解を深めたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

そもそもフィールドサービスとは

 

フィールドサービスとは、現場に赴いて修理・点検・配送を行う業務のことです。

主に電気・ガス・水道などの生活インフラや、PCをはじめとする電子機器に関わる故障やトラブルに対して提供されるサービスです。

そして、荷物の配送もフィールドサービスの一環となります。

 

フィールドサービスの存在意義は、顧客が長きにわたって製品を使えるようにサポートすることです。

そのため、アフターサポートとも言い換えることができます。

 

仮に同じ価格で同じような製品が売っており、アフターサービスがあるものとないものが存在するとなると、顧客はアフターサービスがあるほうを選ぶ傾向が強いです。

顧客にとってアフターサービスの保証がされているかどうかは、製品を選ぶうえでの重要な判断材料になり、今や欠かせないサポートの1つとなっています。

 

また、従来までのフィールドサービスは修理・点検・配送の領域にとどまっていました。

しかし昨今では、フィールドサービスは単なる顧客へのサービスにとどまらず、重要なマーケティング活動の一環であると捉えられています。

 

なぜなら、実際に顧客と接することで、顧客の潜在的なニーズや悩みをじかに吸い上げられ、商材の改善につなげられるからです。

今や企業にとって、フィールドサービスは重要な顧客接点の1つといえます。

フィールドサービスの概念や具体的な業務内容についてはこちらの記事でも詳しく説明しています。
 

フィールドサービスが抱える5つの課題

 

フィールドサービスを展開している企業では、まだまだ業務の非効率性が浮き彫りになっている傾向が強いため、各企業は早急に改善していく必要があります。

 

それでは、業務の非効率性はどのようなところで見受けられるのでしょうか。

ここからはフィールドサービスが抱える現状の課題を5つ紹介します。

 

課題①現場到着までのスピードが遅くなりがち

 

顧客からの依頼は、最初にコールセンターや営業部門が窓口として受け、フィールドサービスの作業員に作業をお願いするという流れが一般的です。

しかし、コールセンターや営業部門の従業員は各作業員の適性やスキル、スケジュールをリアルタイムで把握できていないことがほとんどです。

結果、現場に赴く作業員を即座にアサインできないことが多く、スピーディな対応ができないという問題につながります。

 

顧客から解決を依頼されているトラブルの内容によっては、時間の経過とともに症状が悪化していくことも考えられるため、現場到着までの時間は短いほうがよいでしょう。

これを踏まえると、いかに到着までの時間を短縮できるかが、課題として掲げられます。

 

課題②問題の把握が初回の訪問後しか出来ず再訪の手間がある

 

顧客からトラブルへの対応依頼が来たとき、まずは症状を聞き出します。

次に、症状に応じて必要な道具を用意し、現場に向かうことになります。

 

しかし、フィールドサービスでは、現場で対応をして様子を確認した結果、想定していた内容とは違う原因で問題が発生していたというケースが多いです。

そうなると、準備して持ってきたものとは別の道具が必要なため、初回訪問時には問題を解決できず、再度訪問する必要性が出てきます。

これは、現場でも多くの担当者が抱えている課題の1つではないでしょうか。

 

もちろん、担当者によって経験やスキルが異なるため、準備のよさは属人的であるとはいえるでしょう。

しかし、初回訪問時に解決できたほうが、顧客にとっても業者にとってもよいため、こういったフィールドサービスの抱える非効率な課題は解消したいところです。

 

課題③訪問の際に必要な資料や部品が多く荷物がかさばる

 

フィールドサービスで現場に赴く際には、どうしても荷物が多くなってしまう傾向が強いです。

たとえば、顧客情報に関する資料や設計書、技術書類などの紙媒体の資料、そして修理に必要な数多くの部品を持ち運ぶことになります。

 

荷物が多いと作業員の体力的な負担になることや、資料が必要なときに探しにくいことなどの問題が発生します。

作業員の負担を軽減させるためにも、極力荷物が少なくなるような工夫をしたいところです。

 

課題④日報の記録が不正確でタイムリーに状況を把握できない

 

基本的に、フィールドサービスの作業内容は日報に書き起こすことになっています。

日報はサービス改善のために活用できる分析材料としても重要であり、正確に記録しなければなりません。

 

しかし、作業員の1日あたりのスケジュールは詰め込まれているため、現場から次の現場へ移動するまでの時間が限られていることが多いです。

そうなると、作業の終了直後に日報に記録することが難しくなるため、1日の終わりにまとめてすべての現場での記録を書くことになってしまいます。

1度にまとめてすべての日報を書くことになると、作業内容をしっかりと覚えていない、または作業の疲れが溜まっている状態で書くので雑な記録になるなどの不安があります。

 

したがって、すべての作業員が日報を正確に書けるような体制を整えることが急務であるといえるでしょう。

 

課題⑤そもそも、作業員の人手自体が不足している

 

日本での人口減少によって、フィールドサービスにおける人手も不足しているという課題が指摘されます。

これまで現場を支えてきた現場監督や熟練作業員は高齢になり続々と引退していくなか、人口減少によって若手の入職数も全体的に少なくなっているという状況です。

 

人手不足になると、依頼数に対して対応できる作業員の数が限られてしまうため、現場へ急行できるまでのスピード感が落ちてしまう懸念があります。

また、1人あたりの作業量が多くなる結果、体力的な負担が大きくなるという懸念も指摘されます。

 

人手不足という課題に向き合うためにも、早期の業務効率化が必要です。

 

フィールドサービスではまだまだ解決する必要のある課題が多い

 

いかがでしたでしょうか。

フィールドサービスの現場を取り巻く環境はまだまだ課題が多いですが、働き方を改善できる余地が十分にあります。

 

初回訪問で問題解決ができないという問題や、現場到着までのスピード感が遅いという問題は顧客の不満につながるでしょう。

顧客の満足度を向上させるためにも、働き方の改善は急務であるといえます。

 

フィールドサービスにおける業務改善に課題感がある場合は、フィールドサービスに特化したクラウド支援システムを提供している株式会社シーエスワンにご相談ください。

 これら課題の解決策についてはこちらの「フィールドサービスの課題と効率化を実現するための3つの解決策」でも詳しく解説しております。