デジタルトランスフォーメーションにおいて最も重要な要素の1つが、ビッグデータです。
ビッグデータの活用が、業務の効率化だけでなく、革新的なサービスやビジネスモデルの創出、的確な経営判断を推進します。

ビッグデータの生成・収集

ビッグデータを構成するデータは、出所が多様であるため様々な種類に及んでいます。顧客データ、販売データといった構造化データだけでなく、定型的に扱えない多種多様なデータ(非構造化データ)がICTの進展に伴い、近年、急激に増加し、かつ、分析可能になってきています。
非構造化データとしては、電話の音声データ等、以前から生成・流通していたもののビッグデータ分析の対象になっていなかったデータもあれば、SNSデータ、インターネット上の映像データ、GPSデータ、ICカードやRFID等の各種センサーで検知され送信されるデータなど、急速に生成・流通が増加しているデータも存在します。

構造化データと非構造化データの伸び(イメージ)

出典:総務省「情報流通・蓄積量の計測手法の検討に係る調査研究」(平成25年)


今では、マシンに対して多数のセンサーを組み込み、マシンのあらゆるステータスに関するデータを常時リアルタイムに生成・送信することにより、永続的なデジタルトランスフォーメーションを実現することが可能となっています。
マシンの生産性データ、運転時間、摩耗状況、温度・湿度などの膨大な稼働状況データが多数のセンサーから提供され、それらデータの傾向をもとに、マシンに故障が差し迫っていることを事前に検知可能となりました。
また、故障の予兆を検知するだけでなく、収集された全データを効果的に分析することで、データの分析結果を意思決定のネットワークに繋げ、効率化、最適化の方法を決め、その内容をマシンのオペレーションにまでフィードバックすることができるようになってきています。

人とモノを繋ぐIoT

成功企業は、IoTデバイスを活用することによって、膨大な量のデータを一元的に管理し、全ての関係者に対して、有効なデータから導かれた重要課題を把握させることを実現しています。
スマートカーからスマートファクトリーまで、IoTハードウェアは、モノの重要データとそれに関連する人々を容易に繋ぐことができます。
例えば、渋滞している自動車に乗車している人に対して信号機情報をフィードバックすることや、あるいは、工場機械を保守する技術者に対してスマートフォンを通して機械の潜在的な問題を通知することができます。
フィールドサービスプロバイダーは、人とモノを繋ぐIoTを活用することで、リアルタイム応答と予防保全を実現することができるのです。

機械学習

デジタルトランスフォーメーションに関連して、最も革新的に進化した技術の1つが、機械学習です。
マシンのオペレータやサービスマンが、マシンデータをもとに学習し調整を加えるだけでなく、マシン自身が学習し、日々蓄積される大量データをもとに、マシン自身で継続的に改善していきます。
これはロボティクス、特にコボット(cobot: collaborative robot)の分野で顕著ですが、マシンが基本的なコードやオペレータのマニュアル作業を素早く学習し適応することができるようになっています。

これらのデータや技術を、フィールドサービス領域にどのように活用するのか… 次回に続きます。



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