株式会社SHINKOは、1953年に創業し、60年以上にわたりITソリューションを提供してきており、主な事業内容として、保守サービス事業、ソリューション事業、人材サービス事業を展開している会社様になります。

全国に営業所を持ち、IT機器の設置・修理・保守を行っているため、フィールドサービスマネジメントシステムを通じた業務の効率化は重要なミッションとなっていました。本事例では、CSOneのシステムを活用することでSHINKO様のビジネスがいかに改善されたか説明をしていきます。

導入背景

SHINKO様はもともとオンプレミスのフィールドサービスシステムをご利用されていました。このシステムは、顧客や機器管理などの機能面において大きな問題はなかったものの、ビジネスの拡大に伴い、いくつかの課題が顕在化していました。特に、システムへのアクセスが同時に多数発生すると処理速度が遅くなってしまうという問題があり、これが業務のスムーズな運営に影響を及ぼしていました。また、システムに不具合が発生した場合には、都度ベンダーへ修正を依頼する必要があり、その対応に時間がかかることもストレスの一因となっていました。
このような状況下で、ビジネス規模に対して自社サーバーのキャパシティが対応しきれず、結果としてメンテナンスコストが余計にかかるという悪循環に陥っていました。そこで、SHINKO様はクラウドサービスであるCSOneの導入を決断されました。CSOneは、その柔軟性やスケーラビリティの高さから、ビジネスの成長に対する強力なサポートを提供することが期待されました。
本導入事例では、実際にCSOneをご活用いただく中で、SHINKO様が感じている利点を解説していきます。

利点① メンテナンスコストの削減・パフォーマンスの改善

CSOneは、クラウドサービスとしての特性を活かし、メンテナンスコストの削減において成果を上げています。従来のオンプレミスシステムにおいては、メンテナンスや更新作業が頻繁に発生し、それに伴うコストが大きな負担となっていました。しかし、CSOneの導入により、このメンテナンスコストが圧倒的に削減されたのです。
また、多数のメンバーが同時にCSOneを利用しても、処理スピードが落ちることがありません。これは、CSOneが強力なクラウドインフラを基盤にしているためであり、システムのスケーラビリティと信頼性が高いことが一因です。このような優れたパフォーマンスにより、業務の効率性が向上し、時間の節約が実現されました。
さらに、システムトラブルも以前のオンプレミス環境に比べて格段に減少しています。オンプレミスの場合、ハードウェアの故障やソフトウェアの不具合により、業務が停止するリスクが常に存在しましたが、CSOneではその心配が大幅に軽減されました。これにより、フィールドサービスにおける顧客・機器管理も問題なく移行でき、業務の継続性が確保されています。

利点② 直観的でわかりやすいユーザインタフェース

操作性の面でも、CSOneは使いやすさが際立っています。特に、システムのインターフェースは直感的でわかりやすく、導入後すぐに利用することができるため、従業員のトレーニングにかかる時間とコストを削減できます。これにより、フィールドサービスの現場でも迅速に対応が可能となり、顧客満足度の向上にもつながっています。
CSOneの魅力の一つは、ブラウザベースでの利用が可能である点です。インターネットに接続さえすれば、スマートフォンやタブレットからもアクセスできるため、外出先でも業務を行うことができます。これは、フィールドサービスの現場で活動するエンジニアにとって非常に便利な機能です。例えば、現場で顧客の情報を即座に確認したり、機器の状態をリアルタイムで把握したりすることができるため、業務の迅速化が図れます。
このように、CSOneはクラウドサービスの利点を最大限に活かし、業務効率や顧客対応の向上に貢献しています。今後もこのようなシステムの進化が期待され、フィールドサービスの現場での更なる利便性向上につながることでしょう。

利点③ ニーズに合わせた柔軟な対応

SHINKO様では、在庫管理に関して特異なニーズが存在しており、その管理が業務の効率化において重要な要素となっています。具体的には、現場のエンジニアが自社倉庫から持ち出した部品・機器を適切に管理する「車載在庫」と、ユーザ機の修理期間中に代わりの機器を貸し出す「代替機」の管理です。いずれもCSOneの標準ソリューションを柔軟に組み合わせることで解決しました。
特に「代替機」の管理については、ユーザー機の修理をする場合に、修理する機器を預かり、その間に代替機を貸し出すために自社倉庫から予備の機器を持ち出すことがあり、その持ち出した在庫の管理を適切に行いたいという要望がありました。各在庫管理ポイントには、取引先システムとのシステム間連携が散在しており、これら周辺システムとも連携をしながら 、代替機の適切な移動と状態変更を記録する必要がありました。
一般的なフィールドサービスパッケージに該当するソリューションはありませんでしたが、CSOneはこの課題に対して的確なソリューションを提供しました。まずコア機能として、代替機器の移動の都度、代替機器の貸出状態やロケーションなどを正確に把握し、追跡・管理できる機能があります。それに加えて、周辺システムとの連携をカスタマイズで構築し、代替機に関連する複雑な流れをシームレスに管理できるようになりました。

CSOneは、ユーザーの多様なニーズに柔軟に対応できる点が大きな魅力です。具体的には、システム上の検索結果をニーズに合わせて変更できる機能があり、例えば特定の条件でフィルタリングを行うことで、必要な情報を迅速に取得することができます。これにより、日常的に利用する情報を簡単に引き出すことができ、業務の効率が飛躍的に向上しました。
さらに、各種帳票の項目を修正できる柔軟性も、CSOneの大きな特長です。特定の業務プロセスにおいて、必要なデータを集計したり、報告書を作成したりする際に、既存の帳票フォーマットを簡単にカスタマイズできるため、業務に合わせた最適な形で情報を管理できます。 利点④ AIを活用した高い拡張性 今後のビジネス成長を考えた際に、CSOneの高い拡張性は非常に重要な要素の一つとなっています。特に、フィールドサービス業務においては、システムの柔軟性と適応力が求められ、ビジネスの変化に迅速に対応することが成功の鍵を握ります。CSOneは、そうしたニーズに応えるために設計されており、特にGPS機能を活用することで、現場エンジニアの位置情報をリアルタイムで把握し、ディスパッチの最適化を実現しています。
具体的には、GPS機能を使用することで、エンジニアの現在地を正確に確認できるため、最も近くにいるエンジニアに迅速に業務を割り振ることが可能となります。この機能によって、顧客への対応時間が短縮され、迅速なサービス提供が実現されることで、顧客満足度の向上にも繋がっています。特に、緊急の修理やトラブルシューティングが発生した際に、この機能の重要性が一層際立ちます。
さらに、CSOneの「自動ディスパッチ」機能についても、将来的な活用を前向きに考えています。この機能は、現場エンジニアの位置情報、スケジュール、移動時間、スキルといった多様な要素を考慮に入れ、AIが自動的にディスパッチを行うという特長があります。この自動化によって、作業の割り振りが効率化され、人為的なミスや時間のロスを大幅に減少させることが期待されます。
「自動ディスパッチ」をうまく活用できれば、業務の効率が飛躍的に改善されることが予想されます。従来の手動によるディスパッチ作業では、エンジニアのスケジュールや現在地、顧客のニーズなどを考慮して適切に業務を振り分けることが難しく、時には不適切な割り振りが行われてしまうこともありました。しかし、AIによる自動ディスパッチでは、これらの要素を瞬時に解析し、最適なエンジニアを選定することができます。
このように、CSOneはビジネスの成長を支えるために、ただ単にシステムを提供するのではなく、業務の効率化や顧客サービスの向上を実現するための高度な機能を搭載しています。システムの拡張性と柔軟性を活かし、今後も新たなビジネスモデルやサービスを展開する際に、CSOneが強力なパートナーとなることを期待しています。

株式会社SHINKO様からのお言葉

株式会社SHINKO コーポレートスタッフ統括ユニット 儘田執行役員・総務グループ情報システムチーム中澤チーム長から、コメントをいただきました。

上記のように、CSOneのシステムには、さまざまな利点があります。従来のシステムの良い点をしっかりと引き継ぎながらも、クラウドベースの強みを活かした新しい機能や柔軟性が加わっているため、非常に満足しています。このバランスが取れた設計によって、従来の業務プロセスを大きく改善することができ、フィールドサービス業務の効率が向上しています。
CSOneを導入する過程においても、同社の担当者が二人三脚でサポートしてくれたおかげで、スムーズに移行できました。担当者の親身なサポートにより、システムの使い方や新しい機能の導入について不安を感じることはなく、安心して移行作業を進めることができました。このようなサポート体制は、特にシステム移行において大きな安心感を提供してくれます。
また導入後も、継続的にサポートを受けられるのも大変ありがたい点です。定期的に、システムの運用状況や課題について話し合い、必要に応じて改善策を提案してもらえます。このフィードバックループにより、システムを適切に活用し続けることができ、ビジネスの成長をサポートしてくれています。
今後はさらに他の機能も積極的に活用し、フィールドサービス業務のさらなる効率化を目指していきたいと考えています。CSOneの多彩な機能を最大限に活用することで、業務プロセスの最適化や顧客サービスの向上に繋げ、競争力を強化していくことが重要です。